鎌倉文化の特徴とまとめ(中学歴史)

鎌倉文化の特徴とまとめ(中学歴史)

「武士の影響で力強い」のが鎌倉文化の特徴

中学歴史で習う鎌倉文化について定期テストで出題されそうなポイントをまとめています。

 

鎌倉文化の特徴

武士が幕府を開き、政治の実権を握るようになったのが鎌倉時代です。この武士の影響が鎌倉文化にも表れています。

 

これまでの文化は公家のあいだで広まっていたものですが、鎌倉文化は武士や庶民にもわかりやすいものが発達したことが特徴です。

 

琵琶法師によって広められた軍記物の「平家物語」はその代表。また、戦乱やききんが続いたことで新しい仏教も広まりました。

 

鎌倉文化のポイント

  • 武士の影響
  • 素朴で力強い
  • 新しい仏教の誕生

鎌倉文化は、それまでの公家文化の影響も残しながら、武士による影響がみられ、素朴で力強いことがポイントです(東大寺南大門の金剛力士像がその代表です)。

 

鎌倉文化の代表作品など

作品名 特徴
平家物語 軍記物。琵琶法師によって語られた。
愚管抄 慈円による歴史書。
新古今和歌集 後鳥羽上皇の命により編纂。西行、源実朝、藤原定家などの歌。
東大寺南大門 力強さが特徴。運慶快慶による金剛力士像がある。
似絵 肖像画のこと。
徒然草 吉田兼好による随筆。
方丈記 鴨長明による随筆。

 

鎌倉時代の武士による力強さを象徴するものとして取り上げられることが多いのが東大寺南大門にある金剛力士像です。教科書や参考書に写真が出ているのでチェックしておきましょう。

 

阿形(あぎょう)と吽形(うんぎょう)

東大寺南大門の金剛力士像は向かって左側が口を開いた「阿形(あぎょう)」、向かって右側が口を結んだ「吽形(うんぎょう)」です。

 

鎌倉時代の新仏教

飢饉や武士による戦乱が続いたことから救いと求める民衆のあいだで新しい仏教も広まりました。

浄土宗 法然。最初に広まった新仏教。
浄土真宗 親鸞。悪人こそ救われるという考え方。
時宗 一遍。踊り念仏
日蓮宗 日蓮。題目を唱える。
臨済宗 栄西。坐禅により悟りを開く禅宗のひとつ。
曹洞宗 道元。坐禅により悟りを開く禅宗のひとつ。

 

南無阿弥陀仏と南無妙法蓮華経

南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)と唱えれば救われるとしたのが法然(浄土宗)で、南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)と唱えれば救われると説いたのが日蓮(日蓮宗)です。

 

鎌倉文学には冒頭が有名な作品が3つ

鎌倉時代には冒頭が有名な文学作品が3つあります。
資料問題としての出題が予想されるので、まとめておきました。

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり… 平家物語 琵琶法師
行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず… 方丈記 鴨長明
徒然なるままに日ぐらし… 徒然草 吉田兼好

鴨長明と吉田兼好はそれぞれの作品の作者。
琵琶法師は平家物語を語り歩いた盲目の僧です。

徒然草の冒頭は「徒然」とそのままなのでわかりやすいのですが、方丈記の「行く川のながれは絶えずして…」だけ出題されたときに、徒然草と間違えないようにしましょう。