中学歴史で習う桃山文化について特徴とポイントをまとめています。
安土桃山時代(織田信長と豊臣秀吉が活躍した時代)に栄えたのが桃山文化です。
「安土桃山」は、織田信長の居城の安土城と、豊臣秀吉の居城の桃山城から取ったもの。秀吉の居城の正確な名称は伏見城ですが、桃の木が植えられたことから、のちに桃山城とも呼ばれるようになりました。
戦国大名や豪商が中心となり作り上げたのが桃山文化です。
雄大で豪華なものが多いことが特徴となっています。
雄大な天守閣を持つ姫路城や大阪城や、その内部に飾られた狩野永徳や狩野山楽による屏風絵が代表的なものとなっています。
また、この時代は織田信長など戦国大名により寺院の力が弱まったことで、文化の面での仏教の影響が薄れたことが特徴です。
桃山文化を代表する城には大阪城、姫路城、安土城、伏見城があり、書院造を取り入れていることが特徴です。姫路城はその外観(白さ)から別名で「白鷺城(しらさぎじょう)とも呼ばれています。」
戦国武将が権威を示すために壮大なお城や豪華な壁画が作られるようになりました。
それまでの文化には仏教の影響が大きかったのに対し、桃山文化は仏教面がうすれ、多彩な文化が花開きました。
戦国大名により豪華な城が築かれる一方で、庶民のあいだでは、後の歌舞伎につながる「かぶき踊り」や三味線などが広まりました。
貿易商人によりパンやタバコがもたらされたのもこの頃です。
茶道 | 千利休が完成。 |
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障壁画 | 狩野永徳、狩野山楽らによる。体表的な屏風絵として唐獅子図屏風(狩野永徳)が有名。 |
三味線 | 琉球から伝わった三線(さんしん)がもとになっている。 |
浄瑠璃 | 三味線を伴奏に物語を語る。 |
陶磁器 | 朝鮮人陶工の技術で有田焼などがつくられた。 |
かぶき踊り | 出雲阿国(いずものおくに)が始めたもので、のちの歌舞伎。 |
聚楽第 | 書院造を取り入れた邸宅。 |
安土城、姫路城、大阪城 | 雄大な天守閣が特徴。 |
南蛮屏風 | ポルトガル人やスペイン人の風俗を描いた障壁画。 |
三味線のもととなった琉球の三線は中国の三弦(さんげん)をもとに作られたものです。
似ていて紛らわしいのが、唐獅子図屏風と風神雷神図屏風です。
唐獅子図屏風は狩野永徳による障壁画で桃山文化のもの。
風神雷神図屏風は俵屋宗達による装飾画で江戸時代の元禄文化のものです。