定期テスト対策向けに中学歴史で習う各時代の文化の特徴などポイントをまとめています。
飛鳥文化は、蘇我氏や聖徳太子が活躍していた7世紀ごろの飛鳥時代の文化です。
仏教を中心とした文化で、中国大陸や朝鮮半島からの影響がみられます。
寺院などの建築物や仏像の制作は渡来人が中心となって行い、ギリシャ文化ともつながる特徴も見られます。
天平文化は、奈良時代の文化で聖武天皇の頃(8世紀初め)に最も栄えたので、このときの年号から天平文化と呼ばれています。
7世紀の飛鳥文化と同様に仏教を中心とした文化で、中国大陸だけでなく西アジアや南アジアの影響もうけた国際色豊かな文化となっています。奈良時代に数回にわたり派遣された遣唐使が持ち帰ったものが天平文化に影響を与えたことが特徴です。
国風文化は、平安時代の9世紀の終わりごろから栄えたもので、それまでの飛鳥文化や天平文化(奈良時代)が朝鮮半島や中国大陸からの影響を受けていたのに対し、日本独自の発達をしたのが特徴です。
代表的なのは、かな文字(ひらがな、カタカナ)の発明。これにより源氏物語などのすぐれた作品が生み出されました。
武士が幕府を開き、政治の実権を握るようになったのが鎌倉時代です。
この武士の影響が鎌倉文化にも表れています。
そでまでの文化は公家のあいだで広まっていたものですが、鎌倉文化は武士や庶民にも分かりやすいものが発達したことが特徴です。
琵琶法師によって広められた軍記物の「平家物語」はその代表です。
また、戦乱やききんが続いたことで新しい仏教も広まりました。
公家の文化と武士の文化が融合するもので新しいものができてきたのが室町文化。
金閣寺や銀閣寺が建てられただけでなく、茶の湯や生け花など今日まで続いているものが誕生したのがこの時代です。
室町文化は、特権階級の人々のものだけでなく民衆の間にも広まったことが特徴で、能楽、狂言やお伽草紙などが楽しまれました。
戦国大名や豪商が中心となり作り上げたのが安土桃山文化。
雄大で豪華なものが多いことが特徴です。
雄大な天守閣を持つ姫路城や大阪城や、その内部に飾られた狩野永徳や狩野山楽による屏風絵が代表的なものとなっています。
また、この時代は織田信長など戦国大名により寺院の力が弱まったことで、文化の面での仏教の影響が薄れたことが特徴です。
元禄文化は、江戸時代の17世紀末から18世紀初めにかけて栄えた文化です。徳川5代将軍綱吉の時代から吉宗が8代将軍になるぐらいまでの期間になります。
大阪や京都などの上方が中心で、町人によって支えられていたことが特徴です。人形浄瑠璃の近松門左衛門や浮世草子の井原西鶴などが元禄文化を代表する人物です。
化政文化は、江戸時代の後期(19世紀初め)に栄えた文化です。寛政の改革後から天保の改革の頃までの期間になります。
江戸時代のもう一つの文化である元禄文化が上方(大阪、京都)中心だったのに対し、化政文化は江戸が中心の町人文化となりました。
また、化政文化は、世の中に対しての風刺や皮肉が好まれ、狂歌や川柳が数多くつくられたことも特徴です。
鎖国政策を続けていた江戸時代と異なり、明治時代になると欧米の文化が入ってきたことで、西洋風の生活が取り入れられることとなりました。
都市部ではレンガ造りの建物がつくられたり、洋服を着るようにもなりました。また、太陽暦が使われるようになったのもこの頃からです。
こうした中で宗教観や道徳観にとらわれず、ありのままの姿を書こうとした文学を中心に明治文化は花開きました。
明治時代までの文化は上流階級など一部の限られた人々が中心となって広まったものですが、大正文化は広く大衆により支えられました。
これは義務教育が普及し、進学率も高まったことで新聞、雑誌、映画などのマスメディアが発達したことが影響しています。発行部数が100万部を超える新聞もあらわれ、1925年(大正14年)にはラジオ放送も始まりました。